苫小牧市へ行った際に「娘がお世話になりました」と声をかけられました。教員を務めていたときの教え子のお母さん! 名前を聞いてすぐ、はにかみ屋さんだった顔が浮かびました。今は介護職場で働いているとのこと。働きがいをもってがんばっている姿を想像して、とてもうれしく思いました。
 なにしろ、国が改悪を続けるため悲鳴があがりっぱなしの介護現場。「介護の日」である十一日には、札幌駅前で「介護に笑顔を! 北海道連絡会」主催の集会とアピールパレードがありました。テレビカメラも入って、明るい雰囲気のパレードは町ゆく人の注目も集めました。
 しかし、実態は厳しい。利用者の立場から「半身が動かないのに要介護2。さらに下げられる見込みと言われた」との発言や、職員の立場から「いい介護をと願っても人手が少なすぎる」との訴えが重く響きました。心にしみたのは「認知症の母は『お母さん』と呼んでもわからないのに、名前で呼ぶと応えてくれる。一人の人間として尊重することの大事さを学んだ」とのスピーチ。どうして国が、一人ひとりを大切にしようという現場に負担を押しつけ続けるのかと腹立たしくなりました。
 「消費税増税は社会保障のため」と導入されて間もなく三十年、介護保険が始まって十八年。しかし、社会保障はよくなっていないと誰の目にも明らかです。はにかんだ笑顔の教え子を思い出しながら、くらしに目を向けた政治へ何としてもきりかえます。