○畠山委員 日本共産党の畠山和也です。
 早速ですが、質問させていただきます。
 集中復興期間以降のことについて、きょうも議論が行われました。先月二十四日、復興推進会議において、平成二十八年度以降、二〇一六年度以降の復旧・復興事業についてが決定されました。
 この文書では、初めに基本的考え方として、復興についての現状を次のように書いています。
  東日本大震災の発災から四年三カ月が経過し、これまで累次にわたり講じてきた加速化措置などの復興加速化のための施策の結果、特に地震・津波被災地を 中心として、復興は着実に進展している。復興交付金事業計画がある八十五市町村のうち、少なくとも住まいの確保に関する事業が平成二十七年度までに全て完 了予定としている市町村が六十四となっているなど、復旧・復興事業の完了に向けた見通しが立ちつつあり、復興は新たなステージを迎えている。
というふうに冒頭に書かれています。率直に言って、読んでいて私自身はとても違和感を感じました。
 私ごとで恐縮なんですが、女川町に漁師をしていたおじがおりまして、津波で船も家も流されてしまいました。ここの集落に住む人と一緒になって宮城県外の ところで避難生活を送ってきた後に、それぞれいろいろ考えるところがあって、うちのおじは石巻で、その後、新しく浜の仕事をすることになったわけなんです けれども、こういう経過を私は知っているんですが、決して着実というようなことでは表現されないのではないのかなというふうには思っているんです。こうい うことが被災地は今も続いているというふうに思います。
 それで、お手元に渡しました資料をごらんください。河北新報の三月十日付で、被災者へ国や自治体への要求は何かとのアンケートをとっています。要望の多 い順に、医療費の緩和が六〇・八%、医療福祉の充実が五四・一%、生活資金の支援が四二・四%など、年を追って要望がふえているというのがこのグラフから わかります。
 その下にある資料の二は、早稲田大学とNHKの共同調査です。被災三県一万人アンケートで、主に健康の状態について聞いたものですが、震災前の持病が悪 化したという方が三五・四%、震災後に新たな病気にかかったという方が三二・四%いる。その中身を見れば、高血圧とか高脂血症、精神疾患など、運動不足や ストレスを原因とする疾患が多いとも報じられています。
 先ほど申し上げたこの基本的な考え方に、復興は着実に進展という言葉があったわけですが、それならば、なぜこのような医療への要望や健康不安の実態が生まれるのか、どのように被災者の現状を今この時点で大臣は認識しているか、改めて伺いたいと思います。
○竹下国務大臣 遅いと言われれば、私はそのとおりだとお答えをせざるを得ないと思います。
 しかし、幾つかの事業でおくれが出ていることは事実でありますが、一つ一つの事業はそれぞれきちっと進展をしつつあり、少なくとも、ハード面では復興の最終局面というのが見え始めたというところまで進展してきていることは、これは事実であろう、こう思っております。
 さまざまな医療の要求、あるいは、先ほどありました生活資金の要求等々、いろいろな思いが被災地の皆さん方の中にあるということは我々もかなりの部分存 じ上げております。なかなか全てにお応えすることはできない。そして、仮設住宅に長くいらっしゃるということは、長期化に伴うさまざまな障害がより大きく 出てきておるということも、これも多分否めない事実であろうと思います。
 我々は、今、復興のステージに合わせた対応をしなければならない。一つは、長期化に伴うそういった心のケア、健康のケアについて、今までより、今まで八 百人ぐらいでした見守りの皆さん方を千二百人にふやしまして、まさにこの分野こそ、これから一番の問題の分野になるんじゃないかな、そういう認識のもとで 取り組んでおります。
○畠山委員 例えば、長期間の仮設入居などで障害が大きくなっているという御認識だったと思うんですね。
 確かに、仮設の老朽化、特にカビの発生でぜんそくなどがふえているということが、きょうも午前中の資料にありましたが、厚労省の研究班の調べによって、調査した仮設入居者のうち二割に、カビが原因による呼吸器異常が見つかったなどとしているわけです。
 しかし、病院に行きたくても、先ほどあったように、生活資金の問題でお困りの方がいらっしゃるわけであって、医療費負担に耐えられずに我慢しているという現状があるわけです。
 それで、私は、四年前のこの委員会で復興基本法を議論したときの議事録や当時の復興基本方針も改めて読み直したんですね。当時の基本方針の同じく基本的な考え方のところにも、「被災地域の復興は、活力ある日本の再生の先導的役割を担うもの」とある。
 当時の議論もそうでしたけれども、この復興事業や巨額の補助金を奇貨として大手企業が利益を上げる一方、被災者が置き去りにされてくるんじゃないのか、現在、四年四カ月たって、こういう現実が結構生まれてきているんじゃないか。
 今回の、同じように出されている基本的な考え方を読むと、「平成二十八年度以降の復興支援については、被災地の「自立」につながるものとしていく必要が ある。復興の新たなステージにおいて、日本の再生と成長を牽引し、地方創生のモデルとなることを目指すこと」とある。その後、各論で暮らしの問題などが出 てくるんですが、被災者の暮らしなどがこの考え方でほとんど出てこないんです。これでは、これからの復興・創生期間でもますます被災者が置き去りとされる んじゃないかと思わざるを得ないです。
 そこで、大臣に改めて確認したいんですけれども、私が言いたいのは、事業完了という視点と暮らしとなりわいの再建という視点は異なるんじゃないか。大臣の基本姿勢として、改めて、暮らしとなりわいの再建こそ基本であるということを確認したいんですが、いかがですか。
○竹下国務大臣 両方だと思います。両方必要なんです。
 まず、恒久の住まいを我々は今急いでつくっているさなかでありますが、それをやらなければならない。
 だけれども、家ができたから、ではすぐ帰れるか、違うと思います。商店街も必要ですし、病院も必要ですし、近くに行くのに必要なバスあるいはそういった 交通インフラも必要です。そういうものが整わない限り、どうぞ帰ってください、家ができましたよと言ってもなかなか帰っていただけない。
 つまり、ハードの面とソフトの面と両方同時に動いていかなければ、被災地は、特に、活力を生むという方向について考えた場合、特にその側面は強いと思います。両方必要だと思っています。
○畠山委員 被災者を中心としたまちづくりということは、もちろん必要だというふうに思っています。
 先ほど述べたんですけれども、私はきょうは防潮堤のことも最後に質問したいと思っているんですが、いろいろな大きな事業を通じて、これを奇貨とするようなことがあってはならないというふうに同時に思うんですね。
 それで、先ほど出てきた基本的な考え方における中身で、きょうも午前中から議論があったリスクや自立の問題についても、私から一言述べたいと思うんです。
 被災自治体の負担についても決定され、それに先立って大臣も被災三県の知事と会って、要望も踏まえて負担額も圧縮はされたということにはなっています。 先ほどの文書などでも被災自治体の自立という言葉が出てきて、そのつなげていく観点から、事業において一定の負担を求めるとされています。このことも、私 自身でいえば感情的に受けとめました。
 大臣に改めて、この自立ということは何を指すのか、もう一度伺います。
○竹下国務大臣 二つに分けてお話しした方がいいかもしれません。
 一つは、被災者お一人お一人について、我々の復興の目的は、お一人お一人に自立をしていただくということが復興の目的です。例えば、病気である、年齢で ある、自立できそうにない、それは社会福祉の分野等々でしっかりと対応してまいりますが、まずは、お一人お一人の人生でありますので、きちっと自立をして いただくということが復興の目的であります。
 それから、自治体についてでございますが、自治体についても、我々は自立をしていただきたい、こういう思いも込めて、全ての理由がそれであるというわけ ではありません、ほんの一部の理由ではありますけれども、そういう思いも込めて、自立をしていただきたいという思いも込めて、地元負担の導入を決定させて いただいたところでございます。
○畠山委員 先ほど私、感情的にこの言葉を受けとめさせていただいたというふうに言ったんですけれども、やはり感情的に納得いかないんですよ。
 被災者や自治体の必死さが足りないというようなことなども大臣は話されて、もっと必死にやれと。六月三日の記者会見では、さらに魂をたたき込んでやって いただくという表現も使った。こう畳みかけられると、被災者、私も被災地に家族、両親とかいますけれども、その必死さが理解されていないんじゃないかとい うふうに思うのも当然なんです。午前の質疑でもこういうことがあって、自治体に向けての話だとか、今のところでは被災者に向けての自立だということも話を されましたけれども。
 では、実際に被災者がどう受けとめているかということを、資料の二枚目、資料三のところに、六月二十日付の岩手日報で、きょうは紹介したいと思って持っ てきたんです。大臣がさらに必死のギアをもう一段上げていただきたいと述べた発言への県民の反応を、ここでは紹介しています。
 例えば、二段落目になりますが、行政と連携して移動図書館を開設している釜石市栗林町の団体職員三木真冴さんは、被災地の人はすごく必死にやっていると 一蹴、一部負担したからギアが上がったり、リスクがあって精度が上がるということはなく、本気になる、よりよくなることとは直接関係ないというような懸念 が述べられています。ずっと飛んで最後の段落の真ん中に、宮古市田老のグリーンピア三陸みやこ仮設住宅に暮らす自営業の方の言葉が次に載っています。復興 がおくれる中、大臣の方がよっぽど必死のギアを入れかえてほしいと切り捨てたと。手厳しい、このような被災地の声があるわけです。
 例えば、自治体に対して、先ほどあったように、必死にやってほしいと。住民からいろいろ役場に要望があったりしても、職員も被災して、例えば御家族を亡 くした方もいらっしゃったりして、努力していることは、被災者みんな理解しているんですよ。未曽有の大震災というふうに言いますけれども、一人一人の人生 ですとか、これもまた未曽有の被害体験だし、一つ一つの町からすれば未曽有の大きな被害だったわけです。
 だから、資料で紹介したような、これが率直な被災者の思いであるということをやはり改めて受けとめていただきたいと思うんですよ。
 大臣、いかがですか。
○竹下国務大臣 この人たちがおっしゃっていらっしゃることは、多分そうだろうと思います。私は、否定しようとは思いません。しかし、もっともっと別の意見もあるということもあります。
 私は、まだ数は少ないですが、せいぜい三、四十回被災地に入らせていただきまして、さまざまな方と、本当にさまざまな方と議論をさせていただいたり、お 話を伺ったり、陳情を受けたり、いろいろなことをしてまいりました。そういう中で、私の感じたことは私の感じたこととしてお話をさせていただいておるわけ でありまして、この人たちが別に間違ったことを言っていると言うつもりは全くありません。そう思った方もいらっしゃるかもしれない。それは、私の人徳の至 らないところだなと思っているだけであります。
○畠山委員 大臣が人徳を至らないと御謙遜されるのはよろしいんですけれども、復興大臣として、こういう被災者の声があるということをやはり受けとめていただきたいと思うんです。
 負担の問題について、時間もあるので、具体的な中身で確認していきたいと思います。
 自治体負担となる対象事業のうちに効果促進事業があります。それで、国が全額負担をしてきたものですが、なぜ、基幹事業だけでなく効果促進事業も国が全 額負担してきたのか。あわせて、次に聞こうと思っていましたけれども、申しわけないですが二つまとめてお聞きしますが、基幹事業と一体にこうやって進めて きたからこそ復旧復興が進む、そういうフレームになると思うんですけれども、では、なぜ今回、割合はどうかというのは別として、効果促進事業は負担を求め ることにしたのかということについてお伺いします。
○長島副大臣 私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
 集中復興期間中、自治体負担をゼロとしてきたのは、今回の震災が、町全体が壊滅的な打撃を受け、また比較的財政力が低く、膨大な復興事業を実施するための十分な財源がないと見込まれる被災団体が多かったことにより、五年間実施をしてまいりました。
 そして、ここで負担を求めることにしたことについては、最前から大臣がお答えをしておりますが、発災から四年以上経過をし、復旧と復興事業は、先ほど御指摘もいただきましたけれども、着実に進捗をしながら、将来を見据える状況に来ているというふうに認識をしております。
 ただ一方で、全国共通の課題、つまり、全国の市町村があわせ持つような性格の事業については、被災地以外の、公平性と申し上げますか、どういったらいい か、負担の思いを共有してもらうためにも、復興交付金の効果促進事業について、一部負担を求める。その負担額については最低限に抑えさせていただきたい。
 そして、そのことの、今やっている事業、そしてこれからやる事業についても、大幅に復興庁として、きちんと協力をしながら、できるだけ負担のないようにという配慮のもとで負担をいただきたいというふうに考えているところでございます。
○畠山委員 基幹事業と効果促進事業を分けて、各自治体でいろいろやってきた経過があると思うんですよね。
 つまり、例えば私も先月、岩手県、宮城県のいろいろな自治体に行って、首長さんからお話も伺いましたけれども、そこで、例えば新たな市街地づくりをする のに盛り土をする、そこに必要な下水道の整備とか消火栓とか、こういうのをつくっていくことにもちろんなるんですけれども、これは効果促進事業でというふ うに、これがどうなるかと、当時、そういう不安もあったわけですよ。
 それで、自治体でこういうまちづくりをしたいという取り組みたい計画があって、そのときに、これは基幹事業だとか、これは効果促進事業とか、復興庁もこ うやって職員さんが相談をしながら振り分けてきた経過があるというふうに聞いたんですよね。つまり、どっちも、当時でいえば、国が一括してちゃんと全部負 担するんだということが背景にあったからだと思うんです。
 これもまた限られた予算の中で、しかも復旧復興はワンパターンでいかないわけだから、さまざまな振り分けをして、最大限前に進めるようにしてきたんだろうということは理解できるんです。
 ですから、大臣も、六月一日の参議院の特別委員会だったと思いますが、この問題についての質問がありまして、高台に住居を移転するならアクセス道路はもちろん必要になるし、そういうものは全て認めているというふうな答弁をされています。
 私は、この時期に自治体負担は求めるべきでないというふうには思っていますが、丁寧に自治体と話し合った柔軟な対応が必要であるというふうに思うわけです。
 今回の自治体負担が、先ほどからも繰り返しありますけれども、復旧復興の足を引っ張るような、こういうことになってはいけないと思いますが、大臣、改めて答弁いかがですか。
○竹下国務大臣 事業のおくれがあってはいけない、それは起こさせないという大前提の中で、さまざまな判断をさせていただきました。
 効果促進事業というのは本当にいろいろなことをやっているんです。いわゆる基幹的な事業に付随する事業もありますし、それとはちょっと離れた事業もありますし、いろいろなことをやっているんです。ぜひ御理解を賜りたいと思います。
 復興庁が全部仕分けしているというのではなくて、地元から話が出てこなければ復興庁は対応のしようがありませんので、地元から、これをやりたいけれども と。それは効果促進でやったらいいんじゃないですかというお話をしたことは何回もありますが、復興庁から、こうしなさいという方向でお話をしたことは、基 本的にそれは余りやっちゃいかぬことだと思っております。
○畠山委員 先ほど私も述べたように、それぞれの町の計画があって、相談しながらこういうふうにやってきた経過があるというふうに述べました。その経過はもちろん承知はしています。
 ただ、こういう効果促進事業が、割合は別として負担を新たに求められることになり、それでも、これまで、この間事業が進んでこなかったのは、自治体の努 力ではどうしようもない、入札が応じられなかったとか人手が足りないとか、さまざまな理由があったわけで、加えて、五年後に東京オリンピック・パラリン ピックも工事が並行して行われることになれば、五年後までに事業が終わるんだろうかという不安は率直に出てくると思うんですよ。先ほどの質問でもそれは出 てきました。
 午前の質疑の中で、これは通告していませんでしたけれども、福島の支援にかかわって、十年という期間を迎えても、その後しっかり国の責任を果たされるような趣旨を大臣が答弁されたというふうに思うんですね。
 同じように、もちろんまだこれから五年間あるわけだけれども、十年の復興期間が終わった後に、この後また、被災自治体の状況に関係なく、負担をこれまでどおりに求めるというようなことはあるのかないのか、ちょっと大臣、今、考えをお聞かせいただけますか。
○竹下国務大臣 まず、福島につきましては、いわゆる復興期間の十年、今設定しております十年間では、もう誰が考えても全てが終わるという 状況にはならない、こう思っておりますので、何らかの対応は必要であるということは痛感をいたしております。ではどうするかということは、まだ今決めるべ きことではないかな、もう少し様子を見てから議論をして決めるべきことではないかな、こう思っております。
 それから、それ以外の宮城、岩手につきましては、基本的には十年以内に、少なくともハードの部分は全て終わるということを目標に我々は今取り組んでおります。
○畠山委員 先ほども述べましたが、復興が途上で、少なくともこの四年四カ月ではなかなか事業が、自分たちの努力ではどうにもならないとこ ろがあって進まなかった。さまざまな不安が今出ているわけですし、暮らしの面でも、冒頭に紹介したように、本当に被災地の皆さんが大変苦しまれている現状 があります。この時期に被災自治体に負担を求めるべきではないということは改めて申し上げたいというふうに思います。
 それで、最後、残った時間に、防潮堤の問題について一言伺いたいと思います。
 朝日新聞の五月二十五日付で、「膨らむ防潮堤予算苦慮」という見出しの記事が掲載されました。一方、この記事では、防潮堤の高さや費用について、工事費の急騰、それから地元負担、あるいは観光業者や住民の話し合いなども受けた取り組みも紹介されています。
 海岸管理者である自治体が計画をつくった後でも、いざ工事が始まってみたら、海が見えないからやはり高さを下げてくれとか、逆に、もう少し高さを上げて ほしいとか、あるいはここは必要ないんじゃないかとか、住民からの要望がさまざま出て、計画を適切に変更することなどはできるのか。これは国交省の方に確 認したいと思います。
○池内政府参考人 お答え申し上げます。
 防潮堤の計画につきましては、町の安全、ハード、ソフトの組み合わせ、環境保全や市町村によるまちづくりの議論などを踏まえまして、海岸管理者である県などが適切に定めることとなっております。
 防潮堤については、どういう計画が地元にとって望ましいかについて十分に話し合っていただきながら合意形成を進めていくことが大切だと考えております。
 どのように合意形成を行うかにつきましては、海岸管理者である県におきまして適切に判断しておられると認識しております。
 実際に、砂浜を残してほしいとの地元の御要望を踏まえまして防潮堤の位置を変更する予定のところや、地元の御意見を踏まえまして防潮堤の高さ等を変更することとしたところもあるなど、見直すべきところは見直すという対応をとっていると聞いております。
 いずれにいたしましても、引き続き、県には丁寧に対応していただくとともに、合意形成がなされた海岸につきましては速やかに復旧が進むよう最大限の支援を行ってまいりたいと考えております。
○畠山委員 さらに確認しますが、事業主体者は海岸管理者である県とか自治体ですけれども、防潮堤の復旧復興のあり方について、それでは国がどのような関与をされるか、端的にお答えください。
○池内政府参考人 お答え申し上げます。
 防潮堤につきましては、東日本大震災などの最大クラスではなくて、先ほど大臣からも御答弁がございましたように、比較的発生頻度の高い津波を対象として設計することを基本としております。
 このような基本的な考え方は国から海岸管理者に示しておりますが、これはあくまでも基本的な考え方でございまして、具体的な防潮堤の計画は、町の安全、 ハード、ソフトの組み合わせ、環境保全や市町村によるまちづくりの議論などを踏まえまして、海岸管理者である県などが適切に定めることになっております。
 いずれにいたしましても、引き続き、県には丁寧に対応していただくとともに、合意形成がなされた海岸につきましては速やかに復旧が進むよう最大限の支援を行ってまいります。
○畠山委員 そうしたら、国交省は計画だけ示して、あと、県が計画をつくったら、何も関与しない、内容は確認していないということですか。内容は確認するんですよね。ちょっとその点をもう一度。
○池内政府参考人 まず、基本的な考え方とかスペック、そういったものは国がお示しいたします。具体的には、国は、設計津波の水位の設定方 法ですとか、海岸堤防等の粘り強い構造、それから……(畠山委員「聞いたことに答えてください」と呼ぶ)ええ。要は、基本的な考え方、マニュアルについて はお示しいたします。
 それから、県等から御相談があった場合、こういった場合には、例えば、国総研、国土技術政策総合研究所などが相談に応じて、技術的な助言を行っております。また、場合によっては、職員が現地に赴きまして、さまざまなアドバイス、そういったものを行っております。
○畠山委員 なかなか内容は確認していますと言わないんだけれども、いろいろな形で、ちゃんと相談であったり、現地へ行ったり、中身は確認しているということを確認します。
 そこで、具体的な事例で聞きます。
 石巻市白浜地区の防潮堤です。この地域は海水浴場としても有名で、県から国交省への報告によれば、防潮堤を建てるにも、砂浜を生かしたいから少し内陸側 にしてほしいとか、流された集落を高台に移転して、もとの場所には観光施設もつくりたいような計画も確認して着工されています。問題は、そこよりさらに延 びている部分についてです。
 これは資料をごらんください。三枚目です。
 写真を見ると、切り立っている丘というのか崖というのか、この下に防潮堤が建設中になります。高さ、TPは八・四メートルで、ですから、これから見ると 大体二十メートルぐらいの高さに崖というか丘はなると思うんですが、八・四メートル自体がどうかという問題はあるんですけれども、今私が述べたように、こ この集落の方が、この崖なのか丘の上の方の高台に移転するんですね。
 この崖の真下にあるこの防潮堤というのは、一体何を守っていることになるんですか。これは何が事業目的なんですか。何と報告を聞いていますか。
○池内政府参考人 お答え申し上げます。
 防潮堤につきましては、一連の海岸で、全体的なまちづくりと整合をとりながら進めております。
 具体的には、この白浜地区の海岸は、東日本大震災の前は、その背後地に、海水浴客の利用施設とか水産加工工場、住区等がございまして、津波や高潮、高波から守るために防潮堤がございました。
 東日本大震災によりまして防潮堤は被災いたしまして、背後地も大きな被害をこうむったところでございますが、石巻市では、海水浴客の利用施設や水産加工 工場を再建するまちづくりを行うこととされておられます。(畠山委員「これは何を守っているか、答えてください」と呼ぶ)だから、この地点だけではなく て、一体として整合のとれた防潮堤の計画をしておられます。
 実は、今写真にある部分は、もともと市道がございまして、その市道の前面に防潮堤がございました。もともとは当時の計画での津波の防潮堤でございますが、それが東日本大震災で壊れた。そういったものを戻そうとしております。
 それを戻すときに、従前と大きく形状が変わっております。具体的には、市道が被災したために、復旧を行う際に、もともとと同じ計画ではなくて、造成地の 残土を使って道路をかさ上げする。そのときに、もとの堤防ではなくて、道路の整備と一体となって、道路前面の護岸という形で復旧を行っております。
○畠山委員 わかりません。
 ちょっと時間がないのでシンプルに聞きたいんですけれども、やはりこういう事業は、何の関係があるのか、全然理解できないんですよ。
 そこで、大臣、これは時間がないので最後に要望としてお聞きしたいんですけれども、限られた復興関連予算で、地元からすれば、事業、暮らしと防潮堤とい うのは別々というのはもちろん承知していますけれども、こういうところにお金を使うぐらいなら暮らしに回せという思いが出るのは当然ですよ。
 先ほどあったように、いろいろな限られた予算で、午前中、国民の大事なお金だという話もあったじゃないですか。こういうこと自体がモラルハザードになっていくんじゃないか。
 ですから、国交省とも連携をとって、せめて県に、現状を把握して、この事業に何の効果があるのか、再度調べるよう要請したいんですが、この点だけ最後にお聞きします。
○竹下国務大臣 調べてはみます。調べてはみますが、我々は、地元が合意をして、地元の県が合意をしてきたことが国交省に上がり、我々にも上がってきて、予算は復興予算でやるということになっておるわけで、合意のないものは、我々、やりません。
○畠山委員 時間がないので、終わります。