○畠山委員 日本共産党の畠山和也です。
 時間が限られていますので、早速質問に入ります。
 本改正案では、避難指示が解除された区域へ帰還する方が公営住宅へ入居できるよう要件が緩和されます。その趣旨と内容について、事務方で結構ですので、端的に述べてもらえますか。
○熊谷政府参考人 お答え申し上げます。
 改正法第二十八条の趣旨及びその内容についてでございますけれども、避難指示解除区域の建物につきましては、事実上利用不能となっている建物も多く、ま た、帰還住民の中には同一市町村内でも放射線量の比較的低い地域に帰還することも考えられることから、従前居住されておられた住宅以外の住宅を確保する必 要も生じることから、このような住民の帰還を促進するための規定を設けたものでございます。
 具体的な要件緩和の内容でございますけれども、当分の間、現行の公営住宅の入居者資格要件のうち、現に住宅に困窮していることが明らかであるという要件を満たす場合には、収入に係る要件の適用を撤廃することといたしております。
○畠山委員 住まいをどうするかは、避難をしている方々の大きな不安のもちろん一つです。実態がさまざまなだけに、安心して暮らせるための選択肢をふやすことは大切で必要な措置だというふうに思います。
 ですが、避難指示が解除されても帰還を迷っている方もまだまだ多いというのはきょうもずっと議論されてきたことです。避難指示が解除された川内村から郡 山市の仮設住宅に避難している女性の方は、帰りたい思いはあるけれども、放射能の影響を心配する二人の娘が行かないと言うので孫にも会えないことや、避難 中に脳梗塞を起こしたことから医療体制への不安も口にしている例もあります。
 郡山市の仮設住宅自治会から川内村村長へ、昨年十二月十五日付で要望書が出されています。これは日本共産党にも届けられまして、抜粋してそのまま読み上 げると、内容は、自治会の総会席上、参加住民から、平成二十八年二月までの入居をさらに延長していただけるよう全会一致で行政に要望の声がありましたとの ことです。
 避難指示が解除されても、帰還を迷って、仮設住宅に住み続けるしか選択肢がないという方もおります。もちろん、決して仮設住宅に住み続けたいというわけ ではないにせよ、今すぐは帰る決断ができない被災者がいる以上、機械的な入居期間の打ち切りはしないというのは当然だと思いますが、大臣、いかがでしょう か。
○竹下国務大臣 しません。そういうことはしません。
 御存じのとおり、仮設住宅は二年というのが災害救助法の原則ですが、今まで一年、一年、一年という刻みで延長してきておりまして、これからも、復興の状 況等、あるいは長い間住んでいただけるような住宅がきちんとできているかといったような住宅の建設状況等々を勘案いたしまして、県と所管しております内閣 府の方でしっかり検討してもらう、我々は、途中で追い出すようなことはしません。
○畠山委員 もちろん強制的な帰還を求めることはできないわけでして、今大臣おっしゃってくださったように、これは、ただ、先ほどの要望書が出る背景というのが、やはりさまざまな不安を持っているということでありますので、ぜひともよろしくお願いしたいと改めて思うわけです。
 四年もこういう仮設住宅での長期の避難生活が経過したわけでして、その間、仮設住宅にカビが生えて健康被害が問題になっているとか、杉の木でつくった柱 も傾くなど、仮設住宅の住環境の悪化があります。四年間で子供が大きくなって、仮設での生活が手狭になってくるというケースももちろんあります。
 ただ、政府のこの間の対応では、仮設の住みかえということが困難でしたし、また、避難指示が解除されているために、避難先の被災者向け公営住宅にも入れない。その中で、仮設住宅に住まわざるを得ないということがあるのが実態だというふうに思います。
 私は、北海道からの選出なんですが、宮城県石巻市の生まれで、その石巻市にももちろん仮設に住まわれている方はたくさんいらっしゃって、共通する問題ではありますけれども、なお一層、福島では、原発事故の災害が重なり深刻の度は増しているというふうに思うんです。
 住民意向調査でも、川内村では、調査に回答された方のうち、村に住みたいと考えている方でも、帰還に一年から五年と考える方が約二七%、時期は決めてい ませんが住みたいという方も約二九%いらっしゃる。田村市都路地域でも、同じく、一年から五年以内と考えている方は六割を超えます。帰還を決断するまで、 今後一年から数年の時間を必要としている被災者の実情にかみ合った支援が必要だと思います。
 例えば、子ども・被災者支援法では、避難先の公営住宅へ入れるよう優先的取り扱いを受けられる居住実績証明書が昨年十月から発行されていますが、自治体ごとの入居要件はもちろんありますけれども、こうやって国からもお願いをして何とか住居を確保できるようにしてきた。
 そもそもこの法律は自主避難を想定されたものですけれども、例えば、川内村のように避難指示が解除されて自主避難者のようになっている方々にも、本人が希望すれば避難先の公営住宅に入居できるような選択肢を準備することはできないか、伺います。
○浜田副大臣 御質問いただきました公営住宅への入居円滑化制度でございますけれども、これは、御指摘のとおり、子ども・被災者支援法の基本方針に基づく制度でございます。
 この制度におきましては、既に現在でも、避難指示区域以外の旧緊急時避難準備区域であった広野町や楢葉町の一部等についても対象としております。
 そういう趣旨を踏まえまして、今後、避難指示の解除の状況を踏まえまして、今御指摘のところについても対象に入れていく方向で適宜見直していきたいと思っております。
○畠山委員 政府として、今確認できたように、実態に応える具体化を進めていただきたいというふうに改めて思います。
 問題は、やってはいけないことは、帰還か移住かの二者択一を迫っていくということだというふうに思うんです。それでは避難者が苦しむことになってしまいます。
 三月十一日付読売新聞では、取材を通じて知り合った記者のもとに、ことしは決断のときです、苦しい限りですと避難者からの年賀状が届いたといい、帰るか、帰らないかと十二万人の避難者に迫るのは残酷な面があると指摘しています。
 昨年九月三十日に発表された日本学術会議の提言の中には、「帰還を当面選択しない住民も公平な取り扱いをすること」が挙げられて、「具体的には避難指示 が解除された後も、借り上げ住宅を一定期間、継続的に使用できるなど、住居の確保に配慮すべき」と提言しています。ここには避難者の実態が反映されている というふうに思います。
 ですから、最後に大臣に伺いたいんですが、帰還か移住かというのは、もちろん大きな人生の選択になります。迷っているという状況は、帰還することも選択 肢に入っているから迷っている。時間がかかるのも当然ですし、避難指示が解除されても、迷っている間は国がしっかりと住居を確保します、帰還が決断できる まで安心して住み続けられるようにしますという立場をぜひはっきりとさせていただきたいと思いますが、いかがですか。
○竹下国務大臣 お気持ちとしては、先生おっしゃることはわかるんですが、未来永劫にそれをするわけにはいかない、どこかで決断はしなければならない時期がやってくるわけです。今は、ここ一年、二年、そういう形でしのぐことはできるかもしれません。
 しかし、学術会議の中にも書いてありましたとおり、一定の期間、これをどう読むか、どう判断するかということになると思います。お気持ちはわかりますが、全て受け入れるというわけには、なかなか難しいと言わざるを得ません。
○畠山委員 この迷っている間というところの後押しということは、どうしても必要だというふうに思います。
 さまざまな多様な選択肢を国としてきちんと準備するということの具体化を重ねて強く求めまして、私の質問を終わります。