○畠山分科員 日本共産党の畠山和也です。
 きょう、私で十九人目ということで、本当に大臣、お疲れと思うんですけれども、元気そうにも見えますので、厳しく質問をさせていただきたいと思っています。
 初めに、遊休農地の課税問題について伺います。
 遊休農地については、農業委員会が年一回、農地の利用状況を調査して今後の利用意向を尋ねるとしています。意思表明から六カ月経過しても耕作されないと きや、耕作の意思がない、あるいは意思表明がない等の場合は、農地中間管理機構との協議を農業委員会が勧告するという枠組みになっていますね。
 そこで、まず総務省に確認をします。
 勧告を各農業委員会に任せるとなれば、団体ごとに違いが出ることも予想されます。課税の公平性という原則から見てふさわしいやり方と言えるんでしょうか。
○青木(信)政府参考人 お答え申し上げます。
 遊休農地の有効利用を図るため、今回の改正案におきまして、農地法に基づき農業委員会から農地集積バンクと協議すべきことを勧告された遊休農地について、平成二十九年度から課税の強化を行うこととしております。
 この課税の強化の対象は、農業委員会が農地法に基づく手続を適正に行った上で勧告に至った遊休農地としたところでございます。また、農地の評価において 乗じられる割合を、勧告を受けた遊休農地について乗じないこととしているわけでございますけれども、この割合は農地売買の特殊性を考慮したものでございま して、農地として耕作されていない遊休農地に乗じないということについては合理性があるものと考えております。
○畠山分科員 合理性は農地の特殊性においてあるんだという答弁ですけれども、しかし、同じ農地でも使用状況によって税額が変わることにな るのは事実であります。しかも、今言ったように、農業委員会や課税当局の判断で変わり得ることがあるので、私は、原則から外れているというふうに考えま す。
 そこで、農地中間管理機構に勧告がそれでもされて、そして、機構は裁定の申請を出して、最終的に都道府県の知事が裁定すれば、課税対象の遊休農地がふえるということになります。
 今度は農水省に伺います。
 直近の、機構で、この勧告の件数について答弁してください。
○山北政府参考人 先生御指摘のとおり、二十六年四月の農地法の改正で、先ほど先生がおっしゃったような仕組みができたところでございます。
 それで、現在、機構との協議の勧告まで至っている件数でございますが、平成二十七年の実績で四百十六件となっているところでございます。
○畠山分科員 四百十六件というのは、勧告まで至って、勧告をしたものですか。もう一度確認します。
○山北政府参考人 四百十六件が、勧告をしたものでございます。
○畠山分科員 その四百十六件なりの勧告したものが、今度は、課税も含めたものになっていくわけですから、つまり、農業委員からしてみれ ば、今度、勧告の行き着く先に、課税強化となる可能性がある勧告となるわけですよね。ですから、農業委員からすれば、課税の責任の一端を負わせられるとい うふうになるわけです。
 ですから、不在地主がいるとか、所有者不明の農地があってその特定に時間がかかるとか、自治体合併によって調査の範囲が広がって、今でさえも時間が足り ないとかいう状況の中に、こういう状況がさらに加わるわけですから、現場の混乱が起きるんじゃないかと私は思うんですね。何でそこまでしてこの課税強化策 をする必要があるのか、私は根本的な疑問があります。農水省、もう一度お答えください。
○山北政府参考人 お答えいたします。
 農地中間管理機構を使いまして、遊休農地の解消、担い手への農地の利用集積ですとかあるいは集約化を進めていくということは、農業を成長産業化していく上で極めて重要な課題だというふうに我々は考えております。
 機構の発足によりまして、近年停滞しておりました農地の流動化、これも再び動き出したというところではございますけれども、十年間で担い手の農地利用面 積のシェアを現状五割のところを八割に引き上げるという目標を達成するためには、機構を早期に軌道に乗せていく必要があるというふうに考えているところで ございます。
 機構の初年度の実績から見ました問題点の一つでございますが、農地の所有者が、みずから耕作できない農地につきましてもなかなか貸し付けに踏み切れない ということがございまして、税の仕組みも使いまして、所有者の機構への農地貸し付けのインセンティブを強化する必要があるというふうに考えているところで ございます。
 このため、今回の法案につきまして、まずは、農地法に基づきまして農業委員会が所有者に対して機構と協議すべきことを勧告した遊休農地の課税強化と、あ わせまして、所有する全農地を機構に十年以上の期間で貸し付けた場合、固定資産税の課税標準を二分の一にする措置、言ってみれば軽減措置でございますが、 セットで講じることとしております。
 課税強化の対象でございますが、農業振興地域内の遊休農地、十万八千ヘクタールあるわけでございますが、そのうち、言ってみれば、農業委員会による協議 の勧告が行われたものということでございますので、実際に課税強化がされるものは、機構への貸し付けの意思表明もしない、あるいはみずから耕作の再開も行 わないということで、遊休農地を放置している場合に限定されるということでございます。
 いずれにしても、大切なことは、この機会に地域の農業者がよく話し合っていただいて、遊休農地を発生させない、あるいは放置しないということで、機構へ の貸し付けを活用していただくことによりまして、人、農地の問題を解決していくことにあるというふうに思っているところでございます。
○畠山分科員 限られた時間ですから、聞いたことだけお答えください。
 遊休農地の解消といって、インセンティブという言葉を使いましたけれども、それなら政策減税だけでやればいいのに、課税をするというのはディスインセンティブだということから説明はずっとしているじゃないですか。だめですよ。
 農水省が昨年十二月に出した「「日本再興戦略」改訂二〇一五 KPIの進捗、及び施策の実行状況について」の中に、「農地中間管理機構の機能強化」とい うページがあります。そこには、「機構を軌道に乗せるための方策」として、「遊休農地等に係る課税の強化・軽減等」とある。遊休農地の解消が目的じゃなく て、機構の実績を上げるための課税ということが農水省自身の文書の中にあるわけですよ。遊休農地の活用という理由は後づけなんじゃないですか。とんでもな い。撤回を求めます。
 また農水委員会でも、私は委員でもありますので、農地問題については今さまざまな問題が出ていますので、今後取り上げたいというふうに思っていることを表明しておきます。
 きょうの本題に入ります。北海道夕張市の財政再生問題について伺います。
 きょうはほかの委員からも質問が出ていますので、さらに私から、掘り下げて質問したいと思っています。
 財政再生団体に移行して十年となりました。実質赤字三百五十三億円に対して、返済は、今年度で約九十二億円になるというふうに現地で私も伺ってきました。
 まず、この十年間の法的仕組みを確認しておきます。いわゆる自治体財政健全化法のもとで、夕張市は、財政再生計画を総務大臣に協議してその同意を求める、つまり、国の同意のもとで行財政が執行される関係になったという基本的な考え方で間違いありませんね。
○安田政府参考人 お答えいたします。
 夕張市は、平成十九年三月に旧再建法に基づく財政再建団体となり、その後、新たに制定されました地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づきまし て、健全化判断比率が財政再生基準以上であるため、平成二十二年三月に財政再生計画を策定し、総務大臣の同意を得たところでございます。同法に基づきまし て、同計画を変更する際にも大臣の同意が必要であるとされているところでございます。
○畠山分科員 それで、夕張市の今のこの状況を見回せば、今年度で財政の市税収入は八億円程度とされていて、ただ、先ほど言ったように、今年度は二十一億円ぐらいになるのかな、返済の見込みだという話です。今後も、毎年約二十六億を返済することになっています。明らかに巨額です。
 この返済の原資は何に依拠してきたと考えますか。
○安田政府参考人 お答えいたします。
 夕張市におきましては、財政再生団体移行当時に約三百二十二億円の解消すべき赤字額があったわけでございますが、この赤字額につきましては、再生振替特例債という赤字特例債に振りかえて償還を行っていただいているところでございます。
 この償還につきましては、歳入歳出両面ございますけれども、歳入でございますと、例えば、市税の税率の引き上げ、これは市民税の均等割でございますとか 所得割、固定資産税、軽自動車税といったもの、それから使用料、手数料の見直し。あるいは、歳出でございますと、人件費の見直し、現在でございますと、基 本給が平均一五%削減されております。また、職員数も大幅に削減されております。また、施設の統廃合、小学校六校が一校、中学校三校が一校。こういった取 り組みによりまして生ずる財源により返済を行っているものと承知しております。
 総務省といたしましては、この再生振替特例債の償還に係る利子につきまして特別交付税措置を行っているところでございます。
○畠山分科員 そのようなことで、これからも同じ金額を返済し続けるということになるならば、市民の総人口や労働力人口、そして市の職員も同数いないとできない、そういう原資になっているわけですよ。
 これは数字だけ端的にお答えいただきたいんですが、十年前、そして直近の夕張市の人口、あわせて、国立社会保障・人口問題研究所の二〇一五年予測での夕張市の人口について答弁してください。
○安田政府参考人 お答えいたします。
 夕張市の財政再建団体移行前でございます平成十七年、二〇〇五年の国勢調査における人口は一万三千一人、また、まだ北海道の独自の発表でございますけれども、平成二十七年、昨年二〇一五年の国勢調査速報値による人口は八千八百四十五人となっていると承知しております。
 国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、二〇二五年には六千七百七人、二〇三五年には四千六百七十五人となる見込みが示されていると承知しております。(畠山分科員「二〇一五年、そう私は聞きました」と呼ぶ)二〇一五年でございますか……
○石田主査 もう一度答えてください。
○安田政府参考人 まず、二〇一五年、平成二十七年につきましては、既に北海道が独自に発表しております。これは……(畠山分科員「そうで なくて予測」と呼ぶ)予測値でございますか。済みません、今手元に人口問題研究所の二〇二〇年の数字があるのでございますが……(畠山分科員「それじゃ結 構です」と呼ぶ)はい。
○畠山分科員 事前に通告していますから、お願いします。
 二〇一五年予測は九千二百五十八人だったはずです。いずれにしましても、予測を超える人口減少です。
 そこで、資料をごらんください。二月六日付の北海道新聞で、鈴木直道市長がインタビューに次のように答えています。財政再建だけ取り上げれば優等生としつつ、副作用が出ています、人口の減少ですと答えております。
 めくっていただいて、二枚目ですが、全国や北海道の近隣自治体と比べても減少幅が大きいことを、私の事務所の責任でグラフとしました。このように、大幅に右肩下がりであります。
 五歳以下の人口を見ても、二〇一五年四月現在、百八十人なんですね。五年前は二百六十一人といいますから、人口も子供の数もそろって三割減少です。これほど減少している自治体は、国内でほかにないだろうと思います。
 夕張市は、大臣は昨年来られたので御存じだと思いますけれども、東京二十三区とほぼ同じぐらいの面積を持っているにもかかわらず、先ほどあったように、 行政サービスの削減の中で、小中学校が一校になり、あと、市民会館、図書館、美術館が廃止、公園や体育施設も一部閉鎖、下水道使用料は六六%の値上げ。
 大臣に伺います。このような環境の中で、夕張に移住して子育てするというのはやはり厳しいと思うんですよ。同じような認識をお持ちになりませんか。
○高市国務大臣 実際に六月に夕張市を訪れまして、鈴木市長初め市民の皆様の、特に子育て環境の充実に対する要望の声を伺いました。
 やはり若い方々がどんどん市の外に出ていかれる、これをどう食いとめるか、むしろふやしていくかということを考えると、働く場所、それから子育て環境だ と思います。それでなくても、税金が上がったりしてなかなか暮らしにくくなっている中で、行政サービスの充実も図っていかなきゃいけないし、財政再生を図 りながら働く場所をつくっていく、子育て環境を充実するということだと思います。
○畠山分科員 子供の減少がとりわけ、その町に住む子育て世帯の減少にもなっているわけですよね。ですから、税収が減る要因にもなります。これが、この間、国のもとで行われた財政再生の十年の結果だと私は強調したい。
 どうするか。資料の三枚目をごらんください。これは、夕張市内の事業者に、市外から通勤、勤務している方へアンケートをとったものがあるんですね。そん なに多くないので、例えば二十歳代は三十五人とかいうふうになっていますけれども、夕張市でいえば大きな数字です。これによれば、上の方のグラフですが、 夕張市への居住意向で、居住条件が満足できれば住んでもよいという方は、二十代、三十代でも二割から三割います。その条件を聞いたものが下のグラフです が、身近で買い物ができる、住宅が確保されている、除雪がしっかりされ冬の生活に困らない、あるいは医療や福祉の支援が充実しているの順で、過半数となっ ています。
 つまり、これまで削られてきた住民サービスを戻すことが一番の解決策なんですよ。巨額の返済額が現状のままでいいと私は思っていないけれども、少なくとも、今、十年を経て、財政再生計画を柔軟に見直す必要が示されているんじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
○高市国務大臣 一つずつ進めております。例えば、就学前の児童の医療費無料化についても、これは平成二十五年ですが、市からの要望を踏ま えて、財政再生計画の変更に同意をしております。また、保育料などに関しても、近隣市町村よりも高い水準になっていますから、この格差というのがやはり市 外に子育て世代の方々が流出する原因の一つでもあろうと思いましたので、これも、市の要望を踏まえまして、平成二十八年度より保育料の引き下げを実現し て、近隣市町村と同水準とすることとしました。
 今後もさまざま、先ほど私が申し上げましたように、今度は稼ぐ力もつけていくということも含めて働く場所をふやしていく、そのための取り組みもあわせて 必要でございますので、これは市のお声を伺いながら、協議会、三者の協議の場がございますので、しっかりと協議を進めてまいりたいと思います。
○畠山分科員 財政再生十年の大きな副作用がもう一つあるというふうに、夕張の鈴木市長さんの新聞を読んで私は思いました。それが市の職員の減少です。
 これは、資料の最後の四ページ目をごらんください。時間がありませんので、端的に二つ指摘しておきたいと思うんです。
 一つは、大幅な職員減少によって、派遣職員なしでは成り立たなくなっている。今年度を見れば、百十九人の職員のうち派遣が二十二人で、既に二割近くに なっています。十年前は予測しなかった、それこそ、今進められているマイナンバーなどの業務がふえているので、派遣しても追いつかない状況が生まれている と私は思うんです。
 それからもう一つは、若い職員の年度内退職が相次いでいることです。この五年間で見ても、二十九歳以下が六人、三十歳代が二人などに、これに年度末の退 職者も加わるわけです。給与の削減とか、若い職員ですから、もちろん子育て環境とか、あるいは自治体職員としてのやりがいが得られにくいなどの要因が考え られます。これは昼に大臣からも答弁がありました。
 それで、今働いている職員の多くは、財政破綻当時の管理職ではないんですよね。既に当時の職員の七割超は退職済みであります。どこまで自分たちが責任を負うのかと悶々としながら職員が働いているだろうということは想像にかたくありません。
 そこで、大臣に伺います。このままでは、返済が完了しても行政機構の継続性が成り立たなくなる心配が私にはあります。プロパー職員が育たない。この認識を共有されますか、どうされますか。
○高市国務大臣 その話も鈴木市長から伺いました。やはり給与の引き下げ等、これは再生していかなきゃいけないわけですから、本当に必死で やってこられたわけですけれども、それによって士気が下がっていること、優秀な人材の確保が難しくなっていること、それに加えて、やはり離職される方が多 いということについても切実なお声を伺いまして、多少の改善をしたことにつきましては、昼の答弁、御承知のことと思います。
 夕張市の再生方策に関する検討委員会の設置がありましたので、今議論がなされていると伺っております。間もなくその報告書も出てくるかと存じますので、今後も、市からもよく御意見を伺いながら、また三者協議の場で市、北海道と協議を進めてまいります。
○畠山分科員 私は、北海道比例の選出でして、当時から夕張の現状を聞いてきた者の一人という思いがあります。国として、ぜひ今の夕張の現 状に危機感を持って踏み込んでほしい、踏み込まないとだめだと私は思っているんですよ。住民サービスが削られても、あるいはこんなふうに給与が削減されて も、町に残る市民や市の職員は十年間、複雑な、時には理不尽な思いを持ちながら責任を果たしてきたという思いがあるんですよね。
 ここまで市民が責任を負うべきなのかという気持ちが出るのも当然だと私は思います。
 だって、夕張市民というのは、御存じのように、さまざまな国の政策によって市民生活が左右されてきた歴史があることは、大臣も御承知だと思うんですよ。
 まず、エネルギー政策の転換で炭鉱が閉山されて、炭鉱会社の土地、社宅、病院などを買い取った際の市債の発行が三百三十二億円でした。
 次に、国が旗振りをしたリゾート開発政策で、これに対する市のやってきたことについてはいろいろ意見もあるでしょうが、いずれにしても、事実としてあっ たのは、進出した松下興産が早々に撤退して、ここでも市が、市民の働く場を維持するために、スキー場やホテルを買い受けた。金融機関もどんどんどんどん貸 して、結局、道庁に債権をつけかえて回収して、責任を金融機関がとらなかったということも、市民は目の前で見てきています。
 そして、追い打ちをかけたのは国の行財政改革だと私は思います。交付税において産炭地補正がなくなった後、三位一体の改革で地方交付税も削減されて破綻に至ったというのが、歴史を追った順序ではなかったでしょうか。こういう歴史の中に市民が生きてきたわけです。
 これまで我が党は、国の責任については何度かただしてきました。二〇〇八年五月二十一日、参議院の決算委員会で、当時の増田総務大臣は、「国に責任がな いというようなことを申し上げるつもりはございません」と答弁しました。二〇一〇年三月十九日の参議院総務委員会では、政権は違いましたけれども、当時の 原口総務大臣は、我が党の指摘に、「委員がおっしゃっている認識は正しい」と、認めています。
 そこで、十年たった今、夕張市は市民とともに財政再生計画をきちんと実行してきました。今度は国が応える番だと私は思います。現状のままでは、今後の返 済の土台さえ崩れようとしている。現実的に考えたときにも、債務返済の圧縮とか期間の短縮とか、これは一例ですが、柔軟に考える時期ではないのかと思いま すが、大臣、いかがですか。
○高市国務大臣 私が夕張に伺ったときに一番心に残っている出来事が、役場の方に参りましたときに、たくさんの御高齢の方々が出迎えてくだ さいました。自分たちの世代に責任がある、一時行政が思ったような方向じゃない方に走ってしまってこうなってしまったとおっしゃったのを聞いて、本当にも う涙が出ました。
 確かに、国のエネルギー政策の転換やそういったものに翻弄されてきた。一時は、やはり行政が必ずしも正しくない方向だったのかもしれません。いろいろな 事情が重なっていて、でもそれを、ごくごく普通に暮らしていらっしゃる市民の方々が、そういう行政を選んでしまったのも自分たちの責任だ、自分たちの世代 の責任だ、若い、子供たちの世代に苦労をかけたくないというようなことをおっしゃった。それが一番私にとって悲しくて、つらくて、せつない出来事でござい ました。
 今度、もう委員は十分御承知だと思いますけれども、二回も土砂災害の原因になった、炭鉱から出たズリを積み上げた山も、ようやく調整炭として新たに売り物になる、そういった形ができてまいりました。
 これから、総務省も、ローカル一万プロジェクトもやっておりますし、また、いよいよ来年度から事業化も始まりますけれども、再生可能エネルギーのインフ ラプロジェクトもございます。いろいろな、これからやはり富を生み出していく、若い方々が希望を持って働く場所ができていくような、そういう支援をしたい なと考えております。
○畠山分科員 市民だって、ただ我慢に我慢を重ねているわけじゃないんですよね。
 私、先日夕張に行ったときに、あるNPOの団体の方をお伺いしました。小学校の跡地で、障害児支援とかあるいは子供の放課後支援などを地域や保護者の協 力で行っていました。それだけじゃなく、調理免許のある六十代の方が、小さいものですけれども、パートでレストランをそこでやっていたりとか、炭鉱から出 る湧水を使った小水力発電や、堆肥熱を活用して体育館の中にハウスをつくってチコリとかホワイトアスパラなどもつくっているんです。理科室は陶芸場、そし て視聴覚室は高校生などのバンド練習など、市民自身による新たなまちづくりの努力も夕張では始まっているんですよね。
 債務の見直しといったときに、重い負担の解消だという面と、このような市民の努力を後押しするという面とがあると思うんですよ。債務の見直しは、決して否定的な意味じゃなくて、積極的な意義があると私は訴えたい。
 自治体財政健全化法の第二十一条には、「国及び他の地方公共団体は、財政再生団体が財政再生計画を円滑に実施することができるよう配慮するものとす る。」と書かれています。配慮というと、何か国が上から配慮してやるみたいな言葉で私は余り好きじゃないけれども、しかし、現状は、今この規定に基づく精 神を国が発揮するときだと私は重ねて訴えたいんですが、大臣、いかがですか。
○高市国務大臣 鈴木市長からの御要望を受けて、私のできる範囲内で、必要な変更についてはしっかりと認めさせていただきます。そしてまた、前向きな応援、とにかく働く場所を生み出す、子育て環境をよくするための応援をさせていただきたいと思っております。
○畠山分科員 今、先ほどからあったように、夕張市も十年を契機にした第三者の検討委員会を立ち上げました。検証結果を持って、来月になる んでしょうか、多分市長さんが大臣にお会いに来るのではなかろうかと思うんですよ。その中身をぜひ正面から受けとめていただきまして、言葉だけの激励でな くて、今私がずっと三十分間言い続けたように、具体的な施策に踏み込んで示してほしいというふうに思います。何よりも、先ほど紹介したように、夕張が国策 によって随分と苦労をし、その責任を過去の大臣もそれなりのそれぞれの表現でしてまいりました。
 最後に、私、市民から聞いてショックだった話を一つだけ訴えたい。子供たちへの影響です。
 この十年間で生まれた子供たちには何の責任もありません。しかし、近隣自治体の子供たちから、おまえの町は貧乏だとからかわれたんです。町は貧乏でも家 は金持ちだと大見えを切った子供もいれば、何も言えなかった子供もいたというんです。どうしてこれで夕張に誇りを持てると言えますか。
 本当にこういう子供たちや市民を応援するために、国が今こそ力を発揮してほしい。町に誇りを持っている住民の力で地域社会は成り立っていますし、炭鉱で 多くの労働者が犠牲になった中でも、夕張が好きで残っている今の市民を励ます立場に国が立つべきだということを最後に強く強調して、私の質問を終わりま す。