○畠山委員 日本共産党の畠山和也です。
 共同通信による世論調査の結果が一斉に報じられました。TPPについては、今国会にこだわらず慎重に審議するべきだと答えた方が実に六六・五%です。依然として、慎重審議を求める声が根強いことは明らかです。
 先週は、北海道と宮崎県で地方公聴会を本委員会は行いました。私は北海道の会場に行きましたけれども、中小企業の役員さんからも、さらに勉強会が必要だという表現や、また、農業に関しても、北海道にとっては死活的問題で、慎重な議論をしてほしいとの言葉もありました。
 さらに地方の声を聞く必要はあると思いますし、昨年の安保法制の特別委員会でも中央公聴会は行われてもおります。あわせた開会なども必要ですし、さらなる参考人の質疑なども私たちは理事会でも要求してきました。
 改めてこの場でも主張、表明しておきたいと思いますし、委員長、理事会での協議をよろしくお取り計らいください。
○塩谷委員長 理事会で協議して対応いたします。
○畠山委員 それで、きょうは、TPPが医薬品の価格、薬価制度にどのような影響を与えるかについてじっくりと聞きたいと思います。
 十月六日の参議院予算委員会で、我が党の小池晃参議院議員が、抗がん剤オプジーボについて、高い薬価の問題を質問しました。オプジーボは、一昨年九月に薬価収載されております。薬価収載というのは、大臣はもちろん御存じですけれども、新しい薬が保険適用されることであり、当初は、百ミリグラム瓶で七十三万円という薬価でしたが、適用範囲が広がったために対象者も広がったことにより、薬価を本当に引き下げるべきではないかという質問でありました。
 本来、薬価は二年に一度改定を行います。先日、厚生労働省は、このオプジーボで最大二五%の引き下げを行う特例の報道がありました。薬価の引き下げは、患者にとっても保険財政にとっても、もちろんいいことであります。その際、これは特例で引き下げるというふうに報じられていましたが、それは具体的に何を指しているか、まず御答弁ください。
    〔委員長退席、菅原委員長代理着席〕
○塩崎国務大臣 今、畠山委員から御指摘のございましたオプジーボでございますけれども、これは、もともと京都大学の本庶先生がつくり出した我が国発のもので、世界で最初に日本で上市をされた。しかし、それが最初はメラノーマ、皮膚がん、約四百七十人ぐらいを対象とする予定でございましたが、それが肺がんにも適用になるということで、これが一万五千人まで広がった、こういうことで大幅な市場の拡大が見込まれたわけでございます。
 こうした状況を踏まえて、国民負担軽減の観点から、医療保険財政に与える影響を考慮して、今御指摘のあった、二年に一度の薬価改定の年ではございませんけれども、緊急的に薬価を引き下げるとともに、より効果的な使用を徹底することを、現在、中医協、中央社会保険医療協議会において検討してございます。
 従来、薬価算定のルールには、市場が大幅に拡大をした場合に適用する市場拡大再算定というのがございますが、これに加えて、その特例というのを既に導入いたしております。この仕組みがございますので、その仕組みを含めて、どういう適用があり得るのかということについて、緊急的に薬価を引き下げる方法について、現在、中医協において検討をさせていただいているということでございます。
○畠山委員 きょう午後の質疑でも、この市場拡大再算定制度については取り上げられております。その是非についてはきょうは私の方からは触れませんが、ともかく、明らかに高いであろう薬価の引き下げにかかわる根拠となる国の制度であるということを確認しておきたいと思います。
 ところが、この制度が米国から目のかたきにされてきたことに心配があるということです。例えば、日米経済調和対話、二〇一一年二月ですが、「市場拡大再算定ルールが企業の最も成功した製品の価値を損なわないように同ルールを廃止もしくは少なくとも改正」ということを要求しております。
 ですから、日本の医療業界でも心配の声が上がっています。医療系の専門サイト、メディファクスでは、ことし二月に、日本医師会今村副会長が次のように述べております。「米国が以前から年次改革要望書などで、新薬創出加算の恒久化や市場拡大再算定の廃止などを要求していることも懸念材料。」と、業界でも心配の声がこのように上がっています。
 そこで、大臣に伺います。
 日本の薬価制度にTPPは何の影響も与えないと言えるのでしょうか。
○塩崎国務大臣 これは何度もお答えを申し上げておりますけれども、そもそも、医療などの社会保障分野については、将来留保をまず大きな意味でかけているということでございまして、まさに今申し上げたように、医療保険財政そのものに大きな影響を与える、それをどう守っていくかということに関しては、国家主権において我が国がTPPのもとでも守り切れるというふうに考えているところでございます。
    〔菅原委員長代理退席、委員長着席〕
○畠山委員 それでは、なぜ心配の声が上がるのかといえば、根底には日本とアメリカの薬価制度の違いがあるからだと思うんですね。
 日本では、新しい薬価を決める際は、先ほどからありましたように、製薬企業からヒアリングを行って、中医協で算定案が了承されるという手続となります。いわば公定価格というふうに言えると思います。
 一方で、米国にはこのような仕組みはありません。基本は、製薬企業とそれから保険会社の協議による、間にいろいろなものが入るときはありますけれども、いわば自由価格と言えると思います。ですから、製薬業者が薬価の設定には大きな力を持っているわけです。
 基本的には、日本とアメリカの薬価の仕組み、このような違いということで、大臣、よろしいですね。
○塩崎国務大臣 おっしゃるとおりでございまして、薬価につきましては中医協で決めるということになって、事実上の公定価格というふうに表現されましたが、基本的にはそうであり、米国の場合には市場で薬の価格は決まるというふうに理解をしております。
○畠山委員 そのことを確認した上で、この違いが浮き彫りになっているのが日米間のサイドレターだというふうに思います。
 保険等の非関税措置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の書簡というサイドレターがあります。その「透明性」という項があります。ここでは、中医協も該当するであろう「審議会等」という表現がありますが、そのあり方については次のように書いています。「外国の関係者を含む全ての利害関係者に対し、審議会等の会合を傍聴し、又は審議会等の会合に出席し、若しくは意見書を提出することを認めること。」とあります。
 それに続けて、サイドレターでは、透明性の確保とはこういうことだと言わんばかりに米国のことが紹介されています。例えば、諮問委員会の設置の事前の通知、予定されている会合の事前の通知、諮問委員会の記録への同時のアクセス、情報提供の機会などなどが列挙されています。
 結局、中医協や日本の薬価制度も、透明性の名のもとに米国のルールに合わせよとサイドレターでは示しているということになっているのではありませんか。違いますか、塩崎大臣。
○塩崎国務大臣 いわゆるサイドレター、交換文書でございますが、ここに、今少しお話をいただきましたが、審議会等の設置及び運営に関する透明性の重要性を確認するとともに、外国の利害関係者が審議会等を傍聴する、または審議会等へ出席をし、もしくは意見書を提出するということを認めることが、おっしゃったように、記されているわけでございます。
 御指摘のこの交換文書というのは、これはもう何度も答弁を申し上げてきているところでございますけれども、法的拘束力があるわけではない文書であるということ、そして、本件は、日本政府と米国政府が、それぞれの審議会、諮問委員会等の設置、運営等について、国内法令に従った透明性の確保を確認したものだというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
 我が国の中央社会保険医療協議会、中医協は、既に内資、外資を問わず、関係者は出席は自由でありますし、意見を表明する機会も与えられるわけであり、また、希望があれば当然会議の傍聴、これはもうフルオープンでやっていますので、そういうふうになっています。
 中医協の運用を見直す必要はないわけでございますので、御指摘の交換文書によって新たな義務が発生するものではないということでございます。
○畠山委員 サイドレターの性格については、二十八日の本委員会で私も質問で取り上げさせていただきました。二〇一六年外国貿易障壁報告書に対する日本政府のコメントの中に、概観で、TPPについては、途中省略しますが、いわゆるサイドレターに従って着実に実施していく考えということが盛り込まれていました。
 しかも、私、きょうつけ加えたいのは、このサイドレターは、協定本文の第二十六章、透明性を受けてのものだということがきちんと書かれているんです。第二十六章に、では、何が書いてあるか。その第二条四項には、規則の案に対して製薬企業が事前に物言える仕組みが書かれているのではないかと私は思います。
 意見提出、今言われたような、意見を出す前の期限日の六十日前、または、利害関係者が規則の案を評価し、並びに意見を作成し、及び提出するための十分な時間を提供するものの間に公表せよと書いています。
 つまり、案の段階から製薬企業が口出しできる仕組みではないのか、それが第二十六章の透明性ではないか。その章に基づいてサイドレターで書いていますよというふうに、事実、そういうふうに書いているわけですから、多くの医療関係者が心配しているわけです。
 これは総理に伺いたい。
 この間、ずっとサイドレターの扱いや米国からの要求はさまざまあるということをこの委員会では指摘をしてきました。そして、今申し上げたように、サイドレターを見ても、協定本文を見ても、米国の製薬企業が日本の薬価、公定価格に対してどんどん口出し、介入して、変えていくということは可能ではないのですか。
○安倍内閣総理大臣 今委員が御指摘されました日米間の交換文書、サイドレターについてですが、御指摘の交換文書では、医薬品等に関する附属書に関するあらゆる事項について協議する用意がある旨を確認しています。しかし、これは米国政府の意見を受け入れることを約束するものではありません。
○畠山委員 いや、そういうことだけではないと私は聞いたわけですけれども、本当に、アメリカ製薬企業から介入されるような仕組みに基づいて、日本の薬価制度は変わらない、それをきちんと、総理、断言できますか。
○安倍内閣総理大臣 既に厚労大臣から答弁をさせていただいておりますが、薬価制度については、我が国の薬価制度を我々は極めて合理的に決めている、このように考えておりますので、我々がいわば、もちろんサイドレターはございますが、米国から要求されたとしても、我々は薬価を決めている今の仕組みを変える考えはございません。
○畠山委員 まだもう少し実は議論したいんですよ。私たち自身は、薬価については、この透明性というときに、国民に安価な薬を提供するために、不当に高い薬価になっていないか情報の公開を求めることなどは必要だとは思うんです。ただ、TPP協定の言う透明性というのはそれと違うのではないかということを先ほどから述べているわけです。
 つまり、米国が要求するような自由価格を土俵にした米国の薬価の決め方、そのような製薬企業にとっての透明性ではないかということを私は指摘したいわけです。このサイドレターだけでなく、ずっと協定文書を読んでいくと、それにかかわるような仕組みの章がまだあるのではないか。
 では、続けて、またそれを聞きたいと思うんです。利害関係者が政策決定過程に関与できるのは、今言った透明性の章だけではありません。ほかの章にも仕掛けがあります。第二十五章、規制の整合性について、続けて聞きます。
 まず確認します。
 石原大臣、この章は何のための章ですか、説明してください。
○石原国務大臣 お答えいたします。
 二十五章は、今委員が御開陳されました規制の整合性についての規定をしている章でございます。
 その内容は、各国が行う規制について、よい慣行、グッドプラクティスという言葉が用いられておりましたけれども、また、情報交換や協力など努力規定を定めたものと承知しております。
 その範囲についてでございますが、二十五章第三条におきまして、協定が発効した後一年以内に決定することとされております。今後、各国の状況も踏まえつつ検討する予定でございます。
○畠山委員 今ありましたように、この章は、つまり各国の規制を差別なきものにする上でそれをどうするかということを示している章であります。ですから、日本の薬価制度も、米国の製薬企業側から見れば障壁と映る可能性はあります。
 そこで、今、石原大臣は早く答弁されましたが、問われるのが三条になると思います。この三条というのは、対象とすべき規制措置の範囲をどこまでとするかということについて書かれているわけですが、一年以内に各国が決めると、今、石原大臣は答弁されました。
 では、日本は、国内の規制のうちどこまでを範囲と定めるのでしょうか。
○石原国務大臣 結論から申し上げますと、我が国で実施している政策評価の対象となっております規制措置が中心になるのではないかと考えております。
 先ほどもお話をさせていただきましたが、詳細につきましては、各国がどういうふうにやるか、動向を見きわめて決定をしていく、検討していく、こういう段取りになるものと承知しております。
○畠山委員 一般的には、もちろん各国がこれから決めるということであり、それでは日本はどこまでがその範囲かということをやはり示してもらわないと、先ほどの薬価制度がこれに入るのか入らないのかということが問われてくると思うんです。
 しかも、この第三条は、その後に、目標とすべきは「相当な範囲」と書かれています。どこまでを相当とするかは各国にもしかしたら委ねられるかもしれません。だからこのように具体的に聞きたいわけです。
 石原大臣、この「相当な範囲」ということについての考え方をまず初めにお聞かせください。
○石原国務大臣 今委員が御紹介いただきました二十五章の三条でございますが、「相当な範囲を対象とすることを目標とすべきである。」という努力義務規定になっております。
 そんな中で想定されるものでございますが、ざっくばらんな言い方をすると、かなり御議論のあった、多くのものが対象規制の措置とすることを求められているのではないかと認識をしているところでございます。
○畠山委員 よくわからなくなってくるんですよね。だから具体的に、やはりここから話を詰めなければなりません。
 今示してもらわないと、議論してきた薬価制度は、政府はずっと守れる守れるということを言ってきたわけですけれども、では、その規制にかかわる範囲に入るのか入らないのか、このことがやはり焦点になると思うんですよね。薬価を決める今の日本の制度、仕組みまで、その規制が外される対象となるかどうか。どうするのか、ここに含まれるのか、はっきりとお答えください。
○石原国務大臣 先ほど御答弁させていただきましたとおり、今、具体的にどこまでというものは決まっておりませんけれども、自国の厚生労働行政にネガティブな決定というものは、これは努力義務規定でありますから、我が国がとるということは想定しておりません。
○畠山委員 もちろん、ネガティブなことは、それはそうなんですよ。
 一年以内に決めるということですが、批准を今もちろん議論しているわけでありまして、その前に、やはり何の範囲まで、留保を含めたことをずっと私は見てきました。何が日本にとって留保となり、外されるかということも一つ一つ見てきたつもりです。
 ただ、この章にひっかかるんですよ。統一のルールを決めることによって、政府は今は守られるということを言いますけれども、何年か後にそれが外されるという仕掛けがここにあるのではないかという強い問題意識を持っています。したがって、この薬価制度においても、きちんと入るのか入らないのか明確にしてもらわないと、やはり、業界の皆さん、患者の皆さん、心配は晴れないというふうに私は思うわけです。
 そこで、伺いたい。どの範囲まで決めずに、そもそも批准していいはずがないじゃありませんか。フリーハンドで政府に任せろということなのでしょうか。しかも、この規制の整合性に関しては、そのようなことを話し合える小委員会がつくられます。
 これは事務方で結構ですが、第八条には何と書いてあるか読み上げてください。
○澁谷政府参考人 二十五章の第八条でございますが、「規制整合性小委員会は、締約国の利害関係者が規制の整合性の推進に関連する事項についての意見を提供する継続的な機会を与えるために適当な仕組みを設ける。」と規定してございます。
○畠山委員 ここでも、やはり利害関係者が規制の整合性を進めるために、つまり、ルールを統一していくために、意見を提供する継続的な機会を与えるということが書かれているわけです。ですから、継続的なわけですから、政策立案過程も含めて入ってこれるのではないか、サイドレターで指摘されていたアメリカのようなことなどは実際にこのような中身において保障されているのではないかというふうに思うわけですよ。
 石原大臣、だから、もう一度戻って聞きます。この薬価制度の問題、冒頭に述べたように、高い薬価で大変苦しまれている方々がいます。事は命にかかわる問題です。一年以内にその対象をどうするかということを言いますけれども、フリーハンドでこのことを批准するわけにはいきません。薬価の問題をどうするか、もう一度答弁してください。
○石原国務大臣 ただいま澁谷参考人の方から御答弁させていただいた、二十五章の八条をどう読むかということにかかってくるんだと思うんですが、これは、小委員会は協議機関として設けるということが決まっております。
 しかし、利害関係者が規制の整合性の推進に関連する事項について意見を提供する機会を与えるための適当な仕組みを設ける義務を小委員会が負っているわけでございまして、小委員会はどういう構成になるかというと、TPP協定の場合はコンセンサス方式でございます。サイドレターでバイの場合は相互主義。ですから、委員の御懸念の、我が国の厚生労働行政を根本的に変えてしまうような決定はなされないというふうに考えているところでございます。
○畠山委員 それであるなら、薬価制度は入れませんと一言言ってください。そうなんじゃないですか。それでいいんですか。
○澁谷政府参考人 規制の範囲でございますが、石原大臣が御答弁申し上げましたとおり、我が国で現在考えておりますのは、政策評価制度で事前影響評価が義務づけられておる規制がございます。政策評価法の政令におきまして、この対象となる規制は、「国民の権利を制限し、又はこれに義務を課する作用」というふうに書いてございまして、そういうものを現在我々は、影響評価、事前評価の対象にしてございます。
 この二十五章というのは、規制の中身というよりは、規制を制定する際のグッドプラクティス、例えば、このまさに事前影響評価のようなものをどの程度しているかということについてお互いに議論をする場でございますので、そういう意味でもこの政策評価の対象になっているものというふうに現時点では私どもは想定しているところでございます。
○畠山委員 いや、これはやはり大臣が答弁するべき性格の問題だと思いますよ。
 それであるならば、総理に伺います。
 この規制の整合性という章は、今回、薬価制度を例にとりましたけれども、あらゆる規制に物言える章であります。そこの小委員会が、利害関係者が意見を言える仕組みとして、きちんと書いております。
 TPP交渉を通じても、米国から強い要望が出されてきたのは製薬会社であることは周知の事実です。医薬品データの取り扱いをめぐって最後まで議論が交わされたという報道もありました。当然、規制の整合性の章を通じた利害関係者として政策立案過程にまで関与できることになってしまうのではないのでしょうか。
 そこで、総理に、先ほどと同じようにもう一度聞きます。米国の製薬企業が日本の公定価格の薬価制度に対してどんどん口出し、介入して、変えていくことは本当にないと言い切れますか。
○安倍内閣総理大臣 委員がおっしゃっているのは、第二十五章第八条では、TPP参加国の利害関係者が規制の整合性の推進に関する意見を提供する機会を与えるため、規制整合性小委員会が仕組みを設けることとしているということだろうと思いますが、その具体的なあり方は小委員会の設置後に議論されることになります。
 しかし、TPP協定で設置される小委員会の意思決定については全会一致方式によるものでありまして、全会一致方式でありますから、日本が反対するような内容が決定されることはないわけでございます。我々が納得できないようなことを、米国がこれやれと言って、わかりましたと言うことは、これはないわけであります。
 そういう意味におきましては、基本的に、私どもがとってきた薬価の決定方式について、そしてまた、先ほど、対象の方がふえたがために、非常に薬価の価格によって結局医療費の負担として大きくのしかかってきたものに対しまして見直しをするというようなことは、大変合理性があるものであろう、こう考えるわけでございます。
 我々が合理性があると考えるものを米国が自分たちの利益を優先させて日本に変えろと言うことについて、我々がそれを了解することはないということは申し上げておきたい、このように思います。
○畠山委員 だから、そうであるなら、薬価制度は外しますと一言言えば済んだ話なんですよ。それが今までないところに医療業界の皆さんの心配があるのではありませんか。
 この規制の整合性は、実は歴史があります。二〇一一年の米日経済協議会のTPPへの日本参加の実現に向けてという文書をこの間見つけました。ここには、基本原則の六として、「規制の一貫性を高める協定」とTPPを位置づけております。こう書いています。「米国政府は、TPPの交渉において規制の一貫性を促進することに特に重点を置いており、これは米国ビジネス界からも強い支持を受けている。」そして、「利害関係のある全てのステークホルダーが自分たちの利害に影響をもたらす政策、法案、規制、手続、行政決定を認識し、ルール策定作業に参加できて初めて意味をなす。」こういうふうに書かれているわけです。
 ステークホルダー、利害関係者たる企業がどんどん介入しようとTPPが進められたことは明瞭です。
 そこで、総理、通告していませんけれども、実は、次の質問の機会で私はTPP委員会というものを取り上げたいと思っているんです。
 第二十七章にそれが書いてありまして、先ほど、コンセンサス方式、いろいろなことを決めるのはもちろんコンセンサス、一致して決めるということは、それは当たり前なんです。ただ、この第二十七章において、そのコンセンサスが一致しない場合においては書面において五日以内にその理由を出しなさい、そうでなければ認めませんというようなことが書かれております。
 実は、このTPP委員会は、三年後から協定自体の見直しも始まります。小委員会や作業部会も自由につくることができます。政府が生きた協定と言っている本質が、組織の面からここにあるというふうに思うんですよ。
 だから、きょうは触れませんけれども、実は関税撤廃に関する重要な内容もここに含まれていて、今度じっくりと第二十七章、TPP委員会について議論をさせていただきたいと思っています。
 今、現制度が維持されても将来にその保証はないというものです。薬価制度に介入して変更を迫り、国民の命にまで影響を与えるようなTPPならば到底認められないことを主張して、質問を終わります。