○畠山委員 私は、日本共産党を代表して、二〇一七年度予算三案につき政府がこれを撤回のうえ編成替えを求めるの動議について、提出理由及び概要を説明します。
 安倍内閣の四年間で大企業や富裕層の利益は大きくふえましたが、国民生活を見れば、実質賃金は政権発足前に比べて年額十八万円も低下し、家計消費は十六カ月連続で前年を下回りました。二〇一六年度の税収は予算見込みを大きく割り込み、国債発行額は消費税増税以降の三年間で最悪になり、二〇一七年度も所得税、消費税は前年度当初を下回る見込みとされています。もはやアベノミクスの破綻は、予算編成の上でも明白になっています。
 この二十年間で、富裕層への富の集中、中間層の疲弊、貧困層の拡大が進行し、日本経済には大きなゆがみが生じています。この格差と貧困を正すことが、日本政治の最も重要な課題です。
 この立場で、二〇一七年度予算案を抜本的に組み替えることを求めます。
 次に、編成替えの概要について、主な点を説明します。
 第一に、自然増削減の名による社会保障の連続大改悪を中止し、拡充に転換します。
 年金の削減、抑制、医療費の保険料、窓口負担の引き上げ、家族の介護負担を一層重くするサービス取り上げなどを中止します。生活保護の切り下げ路線も改めるなど、国民の生存権を守る仕組みを拡充します。
 第二に、賃上げを進め、人間らしく働ける雇用のルールを確立します。
 三百八十六兆円に達した内部留保を活用した大幅な賃上げと、中小企業への支援とあわせて、最低賃金の抜本的引き上げを図ります。過労死を生み出す長時間労働の是正へ、厚労大臣告示を残業時間の上限として法律で規制します。残業代ゼロ法案を撤回します。
 第三に、教育、子育て支援を充実し、子供の貧困打開を進めます。
 全学年にわたる三十五人学級の実現など教育条件の整備と、保護者負担の軽減を図ります。大学学費を十年で半減するとともに、給付型奨学金制度の規模と対象を大幅にふやします。国有地などの無償貸し付けを行いながら、認可保育所を増設して待機児童の解消を図ります。
 第四に、中小・小規模企業の経営を守り、農林漁業の維持、再生を強めます。
 地域循環型経済の実現に向けた施策を本格的に講じます。一層の農業破壊につながる通商交渉を改めます。カジノ解禁推進法は廃止します。
 第五に、被災地の生活となりわいの再建に向けた取り組みの強化と、原発推進路線を転換します。
 住宅再建へ支援金を五百万円に引き上げ、中小・小規模事業者や商店街への支援を強めます。福島原発事故処理費用は原発利益共同体に応分の負担を求め、原発再稼働と核燃料サイクル計画は断念すべきです。
 第六に、思いやり予算など五兆円を超える軍事費を大幅に削減し、沖縄・辺野古への米軍新基地建設を撤回します。
 南スーダンから自衛隊を直ちに撤退させるとともに、安保法制、戦争法を廃止し、集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回します。
 最後、第七に、消費税頼みを改め、能力に応じた負担の原則に立った民主的税制の確立です。
 大企業優遇税制を改めるとともに、多国籍企業の税逃れを許さないタックスヘイブン税制などを強化します。超富裕層、大資産家の軽い税負担率を引き上げるなど、能力に応じた負担という当たり前の税の原則に立ち返り、財源を生み出します。
 以上、編成替えの内容はお手元配付の文書のとおりです。
 委員各位の御賛同をお願いし、趣旨の説明を終わります。