○畠山委員 日本共産党の畠山和也です。
 畜産、酪農をめぐる情勢にかかわって、法案の質疑に入る前に、TPPと日・EUのEPAにかかわって質問をしておきたいと思います。
 まず、TPPです。
 二十一日に開かれるベトナムでの閣僚会合において、日本は米国を除く十一カ国によるTPPの年内大筋合意を提案するとの報道がありました。また、共同声明の原案も準備されていると報道もあります。さらに、きょうの日経新聞で、ニュージーランドの首相が「日本と推進 強調」という表題がつきまして、品目別の関税など、合意した内容の再交渉はしないとの明言もあったということなどを含めて報じられてもおります。
 進展しているわけですけれども、今ありました報道の中身も含めて事実なのかどうか、まず現状について報告していただきたいと思っています。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 ベトナムで開催される予定のTPP閣僚会合では、十一カ国が結束を維持しつつ、TPPの今後の方向性について明確に打ち出すとともに、ある程度の検討の時間軸を示すことも重要であると考えているところでございます。
 いずれにしても、こうした点も含めて、ハノイでの閣僚会合において各国としっかり議論してまいりたいと考えているところでございます。
○畠山委員 年内の大筋合意を目指すという方針ですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 現時点で閣僚会合における議論の内容や結論について、予断を持ってお答えできるものではないと考えているところでございます。
○畠山委員 今後も引き続き質問していきたいわけですが、一つ、事実で確認したいことがあります。
 関連法案で、昨年成立していますが、マルキン法など十一本の法案があったと思います。これは十一カ国によるTPPの発効でも関連法は施行されるということでよろしいんですね。確認しておきます。
○枝元政府参考人 お答え申し上げます。
 TPPの今後につきましては、今週末のハノイにおけますTPP閣僚会合におきまして、あらゆる選択肢を排除せずに各国と議論していくということで、今内閣官房からも答弁がございました。
 御指摘のTPPの関連法の取り扱いにつきましても、TPPの今後についてこれから議論する段階であり、予断を持ってお答えすることはできないことは御理解いただきたいと存じます。
○畠山委員 いや、今後の話じゃなくて、もう関連法として昨年成立しているわけで、そこには、十一カ国であろうが十カ国であろうが、そういった国の数は前提となっていないはずです。
 私、単純に事実だけを確認して聞いただけなんですけれども、そんな答弁になるとは思っていませんでしたが、改めて、いや、この後何かこれの問題で追及するというものじゃなく、ただ事実として確認したかっただけなんですが、十一カ国の合意でもこれはそうしたら発効しない可能性があるということなんですか。
○枝元政府参考人 関連法につきましては、TPP協定の施行ということになってございます。
 このTPPにつきまして、これから閣僚会合等におきまして、例えば米国がTPPに戻ってくることも含め、あらゆる選択肢を排除せずに各国と議論していくことになるということでございます。そういう意味では、TPP関連法の取り扱いにつきましては、TPPの今後についての議論を踏まえて対応を考えていくということだろうと思います。
○畠山委員 いや、対応を考える話ではなくて、単純に、十一カ国のときで施行日になるんでしょう、それだけの話。これは内閣府に聞いたらいいんですか、そうしたら。今、難しいことは何も聞いていないですよ。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 昨年御審議いただいて成立しました関連法は、TPP協定発効の日が施行日になっていると承知しております。
○畠山委員 いや、だから、十一カ国で発効してもそれはそうなるんですよねというだけの確認なんですが、そういうことですよね。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 質問の十一カ国の国がどこを指しておるかちょっとわからないんですけれども、TPP協定の、昨年御承認いただいた協定に基づいて、六カ国以上ですとかGDPの何%以上とかいうのを満たした場合にはTPP協定が発効いたします。その場合には関連法案が発効するということでございます。
○畠山委員 ということは、アメリカ抜きでは発効しないということでよろしいんですか。
○高田政府参考人 昨年御審議いただきまして成立しましたTPP協定と関連法につきましては、先ほど御説明したとおりでございます。
 御指摘の十一カ国というものにつきましては、関連法の取り扱いにつきましては、TPPの今後についてこれから議論する段階であり、予断を持ってお答えすることはできないことを御理解いただければと思います。
○畠山委員 ちょっと、ますますわからなくなってきましたよ、そうしたら。
 十一カ国ではTPPというのは発効できないということですか。そうなりますよね。一体何のためにそうしたら今から審議して、どういう方針で臨むんですか。もう一回答弁してください。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 TPPにつきましては、我が国が持つ求心力を生かしながら各国と緊密に連携して、あらゆる選択肢を排除せずにというのが、何がベストか主導的に議論を進めていくのが我が国の立場でございますので、現段階でこういうものであるというふうに答弁することは差し控えたいと思います。
 先ほどの、昨年成立した法律あるいは協定の発効というのは、その協定の発効条件、また、それに基づきまして法律が発効する法律の規定になっているところでございます。
○山本(有)国務大臣 マルキンにつきましては、十二カ国のTPP合意、そしてこれが発効しますと、これは直ちに改正して、実行に移したいというように考えております。
 ただ、十一カ国になりますと、十二カ国と全くイコールの合意内容ではないという認識でございますから、直ちにこれを発効すると今の段階で言えるものではありません。しかし、大方そうなるであろうというような見通しをつけながら対処をしているところでございます。
○畠山委員 まさかここまで話が発展すると思っていなかったんですが、そうであるならば、後で議事録をきちんと精査したいと思うんですけれども、一つこれは確認しておきたいと思います。
 昨年に議論され、可決されたものにおいてという前提で話をしました。ということは、今これから行われる議論について、新たな状況のもとで新しく法律が議論される可能性があるということを含んだ答弁ということでよろしいですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 繰り返しますが、昨年成立しました関連法、あるいは御承認いただきました協定につきましては、その規定に基づいて、発効すれば施行されるというものでございます。
 今後につきましては、これから議論するものでございますので、現段階において予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。
○畠山委員 では、これはもう一回確認します。
 ということは、今後、新たな枠組みということも否定しないということでよろしいですね。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 我が国の立場は、各国と緊密に連携して、あらゆる選択肢を排除せずにというのが現段階での我が国の立場でございます。
○畠山委員 いや、もうそれ以上答弁は出てこないんでしょうか。根本的に、私、関連法のことを聞きたくてこんなに準備していたわけではないんですけれども、今後のTPPの考え方、そして国の方針ということがさらにわからなくなりましたよ。全然理解できません。
 まだ答弁ありますか。同じ答弁だったら要りません。違うことを言うんだったら、答弁してください。
○高田政府参考人 お答えいたします。
 今後につきましてでございますけれども、我が国が持つ求心力を生かしながら各国と緊密に連携し、あらゆる選択肢を排除せずに、何がベストか主導的に議論を進めていくのが我が国の立場でございます。
 米国の離脱通知を受けても、モメンタムを失わずに、アジア太平洋地域に自由で公正な経済圏をつくるため、TPPで合意した高いレベルをどのように実現していくか、我が国が主導して各国と議論していきたいと考えているところでございますが、具体的にどうなるかにつきましては、現段階で予断を持ってお答えするのは差し控えたいと思います。
○畠山委員 いや、だめですよ。全くだめな答弁ですよ、それは。求めてもいないし、違うことを言ってくださいと言ったじゃないですか。
 私、こんなに長くなると思わなくて、畜安法の審議をしたいんですよ。ここでやめて、次の話に進みますけれども……(齋藤副大臣「いいですか、答えて」と呼ぶ)登録していないんです、そもそも。ただ、整合性ある答弁でしてもらえますか。それなら齋藤副大臣を、登録していませんが、指名してよろしいでしょうか。委員長にお任せします。
○北村委員長 では、齋藤農林水産副大臣。
○齋藤副大臣 済みません、お許しが出たので答弁させていただきます。
 TPP11なるものが、今農林水産省として、どういうものになるかわかりません。そして、それが仮に合意した場合には、その条文そのものも国会で再度承認をしていただくことが必要だというのが今外務省から聞いている話であります。
 そういう姿がはっきりした時点で対策についてどうするかというのは固まってくるものであって、今の時点では、累次答弁させていただいておりますように、あらゆる選択肢を排除せずに、とりあえず交渉に臨むということだろうと思っております。
 御理解いただけたらありがたいと思います。
○畠山委員 改めて議事録で精査したいと思いますが、新しい枠組みという、法律も含めて、可能性があり得ると認識しました。
 それで、予定していたこと、質問があったんですけれども、少し飛ばします。
 これは通告していなかったんですけれども、TPPにかかわって、きょうの日農ですけれども、農水省として、先日、TPP発効の場合、「乳製品輸入枠の数量や、牛肉などのセーフガードの発動水準を変更する必要性があるとの考えを明らかにした。」との報道がありました。
 乳製品でいえば、生乳換算で七万トンですから、アメリカが抜けたとしたら、その分本当は引いて数万数千トンとかいうことにならなきゃいけないはずなんですけれども、しかし、それが引かずに七万トンのままだとして、アメリカと今後FTAがどうなるかは否定もされていませんし、新たなアメリカとの輸入枠がつくられれば、七万トンプラス日米の分、アメリカからの分ということは理屈としてあり得るわけです。これはセーフガードの発動基準にも同じ考え方となると思います。
 今までの話も含めて、私は本当は、結局TPPを十一カ国でやるときにも試算は必要ではないのかということを求める質問は通告していたんです。きょう、朝、このような報道も出ました。そういったことも含めて、一体、農水省として、今後の方針については齋藤副大臣が述べたとおりかもしれませんが、与えられるであろう農産物への影響、そして対策について考えていることをちょっと総まとめで、これは大臣、答弁していただけますか。できますか。
○水田政府参考人 お答えいたします。
 TPPの今後につきましては、まさに今月二十一日のハノイでのTPP関係閣僚会議におきまして、米国がTPPに戻ってくることも含め、あらゆる選択肢を排除せず、各国と議論していくこととなると承知しております。
 その内容や結論について、米国抜きといったような点も含め、予断を持ってお答えすることは差し控えたいということではございますが、その上で、なお申し上げるとすれば、TPP合意におきましては、委員御指摘のアメリカを含むTPP署名国が共通に利用できる関税割り当てのほか、アメリカを含むTPP署名国が対象のセーフガードがございます。
 委員御指摘のようなものがございまして、これは、アメリカからの輸入も含んだ数量を前提とした制度でございます。委員御懸念の点、今御指摘いただきました。これらの取り扱いにつきましては、今後のアメリカの出方も注視しながら、我が国の農林水産業を守っていく観点からしっかりと対応していく必要があるというふうに認識をしているところでございます。
○畠山委員 畜安法もそうですけれども、しっかり頑張りますという答弁が繰り返されるわけですが、TPPのときも、牛乳・乳製品は約百九十八億円から二百九十一億円という試算なども生産減少額として出しているわけですよね。
 今回、今の質疑を通じて、新しく状況が変わる、枠組みが変わるということなどもどうやら検討されていることが判明しましたので、改めてこの点の本委員会への報告なり答弁を正確にきちんとしてもらうということをとりあえずこの時点では求めておきたいと思っております。
 EUとのEPAは、時間の関係で省略いたします。法案にかかわった質疑を行います。
 改定案の中心の一つは、現状の指定生乳生産者団体制度のもとで、全国十ある指定団体以外にも、要件を満たせば、農林水産大臣または都道府県知事が指定事業者として指名することができるとするものです。その要件のある者は、年間販売計画の提出、また、生乳の受託販売等の事業を行うところに対しての補給金の交付業務が確実に実施できる、これらが要件となっているわけです。
 それで、二つのことを端的に聞いておきたいと思います。これはきょうの朝から出されていることですので、それは承知の上で質問します。
 一つは、年間計画の提出や、国が助言や指導をするにしても、適切な需給調整などが図られるのかということです。
 前の質問にも出ていますが、私からも改めて確認します。国の助言や指導に従わない、従えない場合に、罰則規定などはどうなっているのでしょうか。
○枝元政府参考人 お答え申し上げます。
 改正法案の二十八条に、農林水産大臣が酪農経営の安定を図る観点から必要な指導及び助言を行うことができるということとなっておりまして、個別に判断していくことになります。
 一般的に、行政指導の内容は、あくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものでございます。制度の運用については、当該事業者のみならず、取引先の乳業者、関係する生産者とも連携をとりながら、本法案の目的である需給状況に応じた乳製品の安定供給の確保、畜産経営の安定が図られるように、相手方の協力を得られるように対応していきたいというふうに思ってございます。
 罰則については、この指導助言に関してはございません。
○畠山委員 指導や助言は、相手の協力で、任意であるということですから、強制力は持たないんですよね。だから、実効性についての疑念が先ほどから出されるわけですよ。本当にできるんですか、大丈夫なんですか。
○枝元政府参考人 細かくは御説明いたしませんが、販売計画をきちっと提出いただき、それを大臣が承認し、加工に回されたということを四半期ごとに乳量も含めてきちっとチェックした上で、補給金を後払いで交付するという一連の流れになってございます。そういう過程の中で個別にさまざまな問題が出てきたときに、この指導助言ということを活用していきたいというふうに思っております。
 先ほど申し上げたとおり、強制力はございませんけれども、制度の運用については、当該事業者のみならず、取引先の乳業者や関係する生産者とも連携をとりながら、本法案の目的であります需給状況に応じた乳製品の安定供給の確保、畜産経営の安定が図られるように、相手方の協力を得られるように努力してまいりたいと存じます。
○畠山委員 担保として余りに弱いということを指摘しておきます。
 もう一つ、この指定事業者ですけれども、要件を満たせば、株式会社でも外資であっても、そのほか何でも構いませんが、構わない、これは事実として間違いありませんね。
○枝元政府参考人 改正法案におきましては、年間販売計画を提出いただいて、要件を満たす事業者であれば、外資、株式会社を問わず制度の対象になりますけれども、補給金自体は事業者を経由して生産者に最終的に全額交付されるものでございます。
○畠山委員 それで、補給金の仕組みは今答弁あったとおりですけれども、私が指摘したいのは、それで資本力のある事業者が新たな指定団体になることも可能であるという事実です。または、新たな指定団体を資本力のある事業者が傘下におさめることも可能であるということです。
 つまり、資本力を生かして乳業メーカーより安く提供することができれば、指定団体間の競争が苛烈になるおそれがあるのではないのでしょうか。そのような可能性はどう考えますか。
○枝元政府参考人 お答え申し上げます。
 今回、制度改正をいたしましても、多分、流通の中核は今の指定団体になろうかとは思ってはございます。ただ、今回の制度改正によりまして、生乳の受託販売、買い取り販売を行う事業者の方については、新規参入者であっても、既存の指定団体、また農協、農協連であっても、生産者の選択に応えるため、流通コストの削減、乳価交渉の努力を促していけるというふうに思っています。
 逆に言いますと、生産者は、このような事業者の努力を踏まえて、生乳の仕向け先の選択の幅を広げることが可能となるということで、生産者にとって選択の幅が広がる仕組みにしたところでございます。
○畠山委員 生産者がそういうことを通じて所得が上がるようにということを一つの目的としているようなことは前から言ってきたわけですけれども、指定団体が幾つかできるのか、一つか二つか、予想されるのは、中核となるのは今の指定団体ということですけれども、明らかに生乳が分散していくことになれば、指定団体の価格交渉力が落ちたり、あるいは、先ほど指摘したように、資本力のある団体が低価格競争に持ち込めるとなれば、生産者の所得向上どころか、逆に所得低下を招かないのかということを指摘しておきたいと思うんです。
 そこで、これは大臣に、きちんと通告もしていますのでお答えいただきたいのですが、昨年十二月十三日の参議院農水委員会で、これは自由党の森ゆうこ議員に対する答弁ですが、「最も今回期待されますところが」、これにかかわってですね、「共同販売の実を上げる乳価交渉力の強化でございます。」と答弁しています。
 私は全く逆だと思うんですよ。乳価交渉力は生乳が分散されれば逆に弱まると。そういうふうに、乳価交渉力を強めるために集めてきたのが歴史であることなのだから、全く逆の答弁をしているんじゃないかと思うんですが、この答弁の心は一体何だったんですか。
○山本(有)国務大臣 いわば、一元的に集荷して多元的に販売する。また、指定団体がない時代、昭和四十一年以前、それと比較すると、指定団体がどのように、酪農の皆さん、畜産農家、酪農家の皆さんにしっかりとした体制をつくってきていただいたかということを評価した上で、指定団体制度を崩すわけではない、特に、イギリスの一九九四年のMMBの改革案というものとは全く違って、我が国においては指定団体というものの機能を守る。その機能を守るゆえんは、価格交渉力、もっと強い交渉力でもって私は酪農家の皆さんに所得を向上していただけるように頑張ってほしいという意味を込めて、四十一年の前と比較し、かつ、将来的に頑張ってほしいという意味を込めて申し上げたところでございます。
○畠山委員 つまり、乳価交渉力の強化は、大臣の激励によるものだということになるんでしょうか。頑張ってほしいという意を込めた答弁だと。
 だから、理屈で言えば、先ほど私が言ったように、乳価交渉力の強化にならないのではないかというのを、理屈として答弁で求めているわけですよ。
○山本(有)国務大臣 その指導助言が空回りであったり実のないものであると、確かにそういうことになるだろうというように思っております。
 したがいまして、委員が御懸念のようなことにならないように、さらに、指導助言の中身について、あるいは今後の運用について、しっかりとした補完をしてまいりたいというように思っております。
○畠山委員 でも、それが価格交渉力の強化ということとつながることがやはり私は理解ができません。
 この問題、改めて、そもそも農水省の基本方針から外れてきているのではないかということを、私、最後に指摘しておきたいと思うんですよ。
 一昨年、二〇一五年三月に発表された酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、酪肉近には、「生乳生産者団体の在り方と集送乳の合理化」という項目を立てて、今後の方向性を次のように書いております。「地域の関係者の合意により、生産者の収益性の向上を図るため、農業協同組合連合会、単位農協等の更なる再編整備を促すとともに、集送乳業務の指定生乳生産者団体への集約や一元管理への移行を進めるなど、指定生乳生産者団体の一層の機能強化と生乳流通コストの低減を図る。」
 私、この方針に同意はしないものですが、書いていることは指定団体の機能強化です。基本方針が、酪肉近が掲げているのは指定団体の機能強化であって、全く今進んでいる道は違うんじゃないんですか。だから、私、先ほど述べたように、歴史から見ても、価格交渉力を強化するためにできたのが指定団体であって、それが、今進んでいる道は違うんじゃないかということを指摘しているわけです。
 この基本方針とも含めて、全く整合性、私、違うと思いますが、いかがですか、大臣。
○山本(有)国務大臣 再度申し上げますけれども、酪農の現状は、現在の体制、制度でも、極めて厳しいものがございます。したがいまして、新規就農者を求める、特に若手の参入を促すというようなことであるならば、新しい何らかの体制整備をしていかなければならないというのは、畠山委員も同様だろうというように思います。
 その中で、どうすれば所得が上がって、新規参入者を求めることができるかというと、もう一回洗い直すべきは、現行の指定団体制度、この指定団体制度で、輸送コストの削減、条件不利地域の集乳、乳価交渉力の確保、これは絶対に活用、強化しなければならない場面でございまして、また、補給金を通じて飲用向けと乳製品向けの仕向けの調整の実効性を担保する、こうしたことにおいて、私どもが考えておりますのは、農家所得がひいては上がっていく、そうしたことによって、指定団体の交渉力も、これは大勢の酪農家の皆さんから支持を受けるというようなことからして、乳業メーカーとの対比の中で、団体あるいは指定団体プラス生産者が、対乳業メーカーとの間での力関係が強くなっていくという意味では、私は、生乳の団体が価格交渉力を得るようなそういう将来像というものは、この改正でも十分得られるものだろうというように今でも思っているところでございます。
○畠山委員 今回の指定団体改革が所得改革に資するものかどうかというのは、一つの論点です。私は、先ほど述べたように、逆の方向を行くと思っています。
 もう一つ、時間がないので答弁を求めませんが、言っておきます。
 農水省が、先ほど言った酪肉近を確定していくまでに、審議会を含めたところで何を言ってきたか。平成二十五年、二〇一三年度の食料・農業・農村政策審議会第四回畜産部会で生産局畜産部が提出した資料では、主要な改革の方向としてこう書いています。市場実勢を反映した適正な価格形成の実現について、指定団体の広域化等による生乳共販体制の強化を図りつつ、透明性の高い公正かつ適正な価格形成システムを構築と、共販体制の強化を掲げている上に、酪農経営の安定の確保においても、生産者団体による計画生産を一層効果的に実施して、全国レベル、ブロック内での需給調整機能を強化。指定団体の機能強化を前提に、これまで農水省は、酪肉近を含めてこのような方針の積み重ねをやってきたのではありませんでしたか。
 さまざまな部分委託の問題など、論点も、次回質問したいと思っています。きょうは、ここで終わります。