○畠山委員 私は、日本共産党を代表して、農業災害補償法の一部改正案に反対の討論をいたします。
 反対の第一の理由は、本改正案が、現行の農業災害補償制度を弱体化させ、農業者に不利益を与えるものであり、認められないという点です。
 本改正で、農作物共済は当然加入から任意加入制へ移行します。保険や共済における逆選択を防ぐための手法である当然加入は、自賠責保険など社会政策的目的を持った保険で適用されているものです。任意加入制に移行することで逆選択が進むとともに、農業共済組合の財務や、農村集落における相互扶助の仕組みに影響を与えかねません。
 また、収量の三割減でも補償してきた一筆方式を廃止することで、圃場ごとのきめ細かい被害補償がなされなくなります。無事戻しの廃止や家畜共済の自己負担制度の導入も、共済加入者に不利益をもたらしかねません。
 反対の第二の理由は、収入保険の導入に合わせて米の生産調整や直接支払交付金など岩盤制度の廃止を進める政策は認められないということです。
 新たに設けられる収入保険は、青色申告を前提とし、現状では対象が三割の農業者に限られる上に、農業共済、収入減少影響緩和対策、野菜価格安定制度、加工原料乳生産者経営安定対策の各加入者は、その制度から離脱しなければ加入できません。畜産農家も対象外であり、日本農業全体を支える制度となっていません。
 重要なことは、参考人質疑でも指摘されたように、岩盤制度がないままに、収入保険のみで稲作の経営安定、所得確保を実現することはできないということです。
 安倍政権による農政のもとで、二〇一六年に戸別所得補償制度が廃止され、二〇一八年には、米の生産調整とともに、十アール当たり七千五百円を支給する米の直接支払交付金を廃止するとしています。収入保険の導入と引きかえに経営安定の岩盤制度廃止を進めるような政策は、認めることができません。
 なお、同法修正案については、これらの問題点を修正するものでなく、賛成することができません。
 以上で反対討論を終わります。(拍手)